Hero has gone......

中田英寿引退宣言。自分探しの旅に出るとな。常に目的意識にあふれていた彼に、崇高なる「自分探しの旅」というキーワードは使ってほしくない気はするのだけども(※(c)花本先生)。正直言って、引き際って余り演出過多でも白けますねなんだか。本当に走れなくなるまでどろどろになってプレイして欲しかったです。明らかにそのタイミングじゃないと思う。なんのための3試合勝ち点1だったのか。それとも中田英は、日本のジズーにはなれないということなのか。

僕のなかの中田英は、とにかく圧倒的にカッコ良かった。ひでといえば、僕的にはトルシエ時代のコンフェデの、雨の豪州戦(奇しくも)で決めた、文字通り地を這うFK。あの頃のプレイの迫力と安定感といったら、今の比ではなかったと思う。なのに、今が絶頂という感じで演出して辞められるのはなんか腑に落ちない。まだいけるだろ?まだ走れるだろ?それはひでが日本代表に言ってきた言葉と、偶然か必然かは分からないけど符号する。

御願いだから、去るなら本当にカッコよく去って欲しい。演出も何もなく、だ。こんなの喪失感しか残らない。メディアは何をヒーロー扱いして奉っているんだ。崩壊した城を残して去る主など、もはやヒーローじゃないぜ?例え白馬の上でマント翻して、ニヒルに振舞っていたとしても。敗者は敗者。その背中には影しか残らないのだ。