ボーイズ・ビー・ワンダフル。

東アジア選手権。男子テレビ観戦。日本対中国。2-2。

ジーコってのも実にやること極端なカントクさんである。普段は滅多に選手交代しないくせに、入れ替えるときは一挙にごっそり。4人DF総入れ替えしたときもあったけど、まさか11人総とっかえするなんて、今朝ヤフー覗くまで想像だにしてなかったよ。巧く回ってないのは基本的に前線だったのだから、そこをとっかえるのなら分かるのだけどここまでとは。まぁけど、これ、巧く回ったら、この後の代表にとってみちゃ重要な転機になるかもなぁ、て思いつつ眺めてた。結果、2点ビハインドを追いついてのドロー。転機になるかどうかも、半々、てとこか。

けど少なくとも「海外組来たら出番なくなる」けど海外組が来ないとレギュラーを確約されてた選手やら、ちょっとヒーロー扱いされかけてた選手やらに刺激を与えたのは確かだろう。実際、今野のインターセプト、前半の駒野、後半途中までの村井の動きはとても良かったし、巻の最近の代表になかった泥臭さも良かったし、誰より何より田中達也のボールを失わず前に繋ごうとする泥臭くも華麗な動きと、左足の強振のシュートが導いた結果が最高過ぎた。あれはレッズ戦を観てる人間には分かるけど、エメルソンのシュートを観ているかのようだった。そして、あの常にゴールを向いて足を止めない泥臭さが今の代表に足りないものだ、ということを証明してくれた。同点は悔しいけど、同点ゴールが証明してくれたモノは実に痛快だった。とりあえず達也をあそこまで育てくれたエメルソンに日本サッカー界挙げて感謝して欲しいと思う。残したのは、浦和にまだ余ってるであろうオイルマネーだけではないんだよ、やっぱり。

痛快といえば、FKもそう。1度目のFKのズレを修正し、2度目のFKできっちり枠に飛ばした阿部。そこに体ごとぶつかってった茂庭。サインプレーだかなんだか知らないけど、何度蹴っても長い相談して蹴る順番決めても枠にも飛ばないFKを蹴る前の試合の代表の姿を見事に吹き飛ばしてくれた。はっきり言って、北朝鮮戦のメンツと中国戦のメンツ、どちらを韓国戦スタメンで使って欲しいかって言ったら、今日のメンツを使って欲しいね。中盤より前は。

後ろはまぁ、やっぱり、コーチングとか、攻守のセットプレー対策とか色々あるだろうしね。ラインの上がりが思い切り悪かったのも不満残った。時間帯によってはボランチとの間も空きすぎ。あの辺りは、必要なひとはやっぱりいる。攻めの良かった点と、守りのいかにも即席でまずかった点＋勝てなかった点、差し引きゼロで転機と呼ぶには半々、と思った訳です。けど、DF陣も、ベンチから俯瞰して代表と代表での自分の立ち位置見直せた点ではよかったんじゃないかなぁ。たぶん。本当は試合出ながらでも観れなきゃいけないんだけどさ、プロである以上は。

と言う訳で、最早失うモノはないし、次は勝つしかない。とメンバー全員が思っていることだろう。後はカントクの意識ですな。ターゲットもなくただFW並べても、パスの出していないと機能しないてことは、フツウに考えれば分かることだと思うのだけども。サイドにパスが早く回ってる状況ならともかく、今日みたいなのらくらな展開だと縦パスできる選手必要よねぇ。だから本山を下げた時点でちょっとがっかりした。ほぼ常時DF1人余って攻撃に参加してた状況で、下げるコマを間違ってやいないか。達也の痛快さが、そのがっかりを少しだけ打ち消してくれたけど。その痛快さが、次の試合の代表に乗り移ることをとりあえず祈る。当たり前の話だけど、君らのポジション脅かすのは、海外組だけじゃないんだぜ。