896 is still in time.

ゆんべ録画しといたハチクロこと『ハチミツとクローバー』(CX系)のアニメ第1回を眺めてみた。つか、7巻は最高すぎましたね。6巻あたりにちょっと顔をもたげ始めてたマンネリ感を一気に払拭して更に物語を高みに持ってってしまった。いやはや。

と、原作の話はさて置き、何より注目していたのが、そのOPテーマとEDテーマにそれぞれ、YUKIスネオヘアーの曲を使ってたこと。ソニー系の制作会社というお家事情もあるにせよ、YUKIとスネオなんて、モノの見事にハチクロの世界観にしっかりはまるこの選び方。そう、ハチクロは90年代末の狂騒と、それを乗り越えた僕らを祝祭する今という時代を繋ぐ、90年代ノットデッド精神で描かれた物語なのだ。JUDY AND MARY時代、『るろうに剣心』のOP「そばかす」で大ブレイクを果たした経歴を持ち、今という時代に生きる歓喜を歌うYUKIと、渋谷系以降の雰囲気を余すことなく投入し曖昧なる自己を宅録的手法にて語り続ける永遠の悩める青年(30代)スネオヘアーソニー系レコ社所属で限定したら、こんなにこの「蒼さゆえの歓喜と狂騒の物語」にはまる人選はないだろう。

こんな「90年代」な空気感漂う選曲にトドメを刺したのが、劇中での『ハチミツ』-スピッツの使用。その音楽の持つ淡さとはかなさとせつなさとポップさ、それと画と、映像とのシンクロ具合に驚かされた。あの画に覆いかぶさるよに音楽がかかった瞬間のあの昂揚感ったらない。よくぞレコード会社の壁を越えた、て感じ。音楽と画には妥協してない。なかなか素敵でありました。

ただOP映像はなんつかなんつか……て感じ。よくクレジット見たら、野田凪によるアニメーションと知り驚く。道理でなーんか既視感が……いやまぁ、YUKIの指名らしい、てことで。この人選もよく考えてみると、ある意味90年代的というか。

EDのスタッフロールには協力にスピッツの事務所「グラスホッパー」の他、「オフィスオーガスタ」のクレジットが。これは、つまり、彼の音楽も飛び出すぞ、てことか。真山のモデル。多分あの曲なんかなーとか思ってみたり。つか、真山役、あの声ならいっそ、彼にやらせてしまえば良かったのに。とかちょっと思っちゃった。偏見だけど、声優やらせると案外巧そうだ。ハウルのきむたくみたいな感じで。

と、まぁ、声に関しては色々思うとこはありますが、これはまぁ、アニメ化の宿命ってことで。そのうち慣れるだろう、てことにして、次回も録画することにします。個人的には、花本先生の声がしっくり来て欲しかった。理花をハヤシバラがやったらなかなかおもろいかもと妄想してみたけど、そんなことはないらしい。がっかし。