ヘブンズ・ドライヴ・ウィズ・アリア。

『G戦場ヘブンズドア』-日本橋ヨヲコ。読了。撃ち抜かれました。ともあれここまで全編通して、描き切った、て感覚に満ち溢れてる物語に出逢えたてだけでも幸福だと思う。

にしてもこれはマンガ描きマンガじゃなくて、構造的に完全にスポーツマンガですやね。そしてディフォルメを推し進めたその画風だからこそここまで快活でスピード感溢れる「マンガ描きアクション」を描けたのだと思う。主人公達が描いてる劇画調で静的なスポーツモノの画との対比が実のとこそのスピード感の源泉なのではなかろうか、て気もしなくもない。静的なマンガをマンガの中で出すことでその周辺のダイナミズムが強調されたつかなんつか。マンガはそれを映し出す手段でしかない、てことかつまりは。

あーそんな理屈はどうでも良いや。ともあれ「チープな画で大いなるロマンチシズムを語る。」という乱暴に言うならそんなポピュラー芸術の手本のような作品。そのチープさが深遠で練られたモノであればあるほど、読者はその虚構の中で騙され続けてく訳ですわ。感じるべしこの偽りのダイナミズムを。つまりはそんな感じ。