さらっと読んで見た。

「女生徒」-太宰治新潮文庫『走れメロス』所収。

1939年に、しかも30歳でしかも男性がこの文章を書いたのかと思うと驚かずにはいられない。とある女生徒の1日を女生徒のモノローグで延々綴る文章。この辺りで指摘されてるように明らかに少女マンガの源流がここにある。

因みにこの短編を読もうと思い立ったきっかけは、狗飼恭子の小説で引用されてたからに他ならないのだけど、読んでてその独特のリズムからむしろ綿矢りさの文章を思い出してみたり。そいや太宰は読んだ、とインタビューで言ってた気するし。土下座してもとれなかった賞を最年少でかっさらった少女が影響受けてるなんて知ったらあの人はどんな顔をするんだろう?