断片3。

http://d.hatena.ne.jp/assa/20040410http://d.hatena.ne.jp/assa/20040411の続き。相変わらずネタばれ注意。カレカノ彼氏彼女の事情白泉社刊。

海へいこうありす/夏になったら/誰にも内緒で/海へ行くんだ/ふたりで/太陽がきみをきれいにするたび/月は追いかけてきてぼくをひとりぼっちにする/過去と未来のはざまで/ぼくはまた/きみの夏をみおくる/海へいこうありす/まぶしい夏にぼくは手をふる/懐かしく/みおくりながら

(『ぼくの地球をまもって』-日渡早紀

今夜トウキョウタワーに月はササッテル/鮮明なフィルムのネガのように/暮れ行く夕日に溶け込んで/なんだか悪くないな/と思わせる

(「現在位置〜You are here〜」-スネオヘアー

実を言うと、僕は結婚したことによって初めて、自分がこの地球という第三惑星に住む人類の一員であることをありありと実感することになった。僕はこの地球に住み、地球は太陽のまわりを回転し、その地球のまわりを月が回転している。それは好むと好まざるとにかかわらず、永遠に(略)続くことなのだ。

(『ねじまき鳥クロニクル』-村上春樹

Sunshine is going on/変わらない静かの海の向こう//Moon どこまでも/銀の雫続くこの道は/Sun 夢はまだ/終わらない、強く照らし出すまで

(『Moonbase』-SCUDELIA ELECTRO


とまぁ「月/太陽」て二元論でもって何か描こうとしたであろう処々の断片について思い出しつつピックアップしてみたのだけど。ふと気付いた。どれもこれもふたつの断片取り上げるだけで片付かないじゃないか。当たり前のことにふと気付いた。視座、海、軸、回転の中心、道。まぁなんて呼んでも良いけど、つまりは主体、というか主語、スネオが言うところの「現在位置」。誰が何処にいて月と太陽を見てるか。結局そこに欠けてるのは村上春樹が看破したように「地球」そして「回転」そして「周期(繰り返す時間)」という視点だったりする。地球。回転銀河。時計はまわり続け、誰にも止められない。それでもある主体には静止した時間しか見えなかったりする。回転してる地上は静止してるように感じる。動と静という対立のはざまに立ってる、その位置感覚。

じゃぁカレカノにおいてそいう「軸」は何処にあるか、て考えると……暫く悩む。そもそも「彼氏彼女」てタイトル自身二元論的だ。なんて。「表/裏」「光/影」。だから二元的なモノの解決のために「(ネタばれ危険)」という概念を使おうとしている訳かもしれない。


ときどき隠れながら廻る……。時間の静止。空間の崩壊。そうかそういうことか。てひとり納得してすみませんね、すべてはぼくだけのMissunderstandingかもしれないけどね。