英(ヒーロー)は既に墓の中にいる。

オシムコメントに対するこの解釈は穿ちすぎですね。ごめんなさい。

オシムジャポン初戦。トリニダード・トバゴ戦。面白かった。あらゆる面で予定調和+マンネリだった前の代表より断然面白い。まぁ今後どうなるかってのはあるけど。これで千葉の選手入って、競争が増して、コンビネーション円熟してきたら、ほんと面白いと思う。何より、試合前後の監督インタビューが予定調和でなく面白いというのは、試合自体にも期待が持てて、とても素晴らしいことだと実感。今までの試合前後が、いかにパフォーマンス先行で、不毛だったことか。

どこかでみたことあるような流れでゲームを組み立てるなぁ、と思ったら、フィールドの10人中6人がレッズ、1人が元レッズだった。オシムはインタビューでこのことにも言及していて、短期間でまとまったチームを出してくるためにあえてレッズ勢で中央を固めたのだろうというのが伺える布陣。結果は、まぁ正解だったんじゃなかろうか。坪井が90分出られなかったのを除けば(Jリーグでは全然平気だしむしろ絶好調なのに、なんでだろうなぁ)。レッズも4バックでいけそうだという確信も持てた。今日ギド監督が試合を観ていたら、是非4バックを検討して欲しい。啓太がDFラインに吸収される時間を減らし、ツボのケガグセがなくなれば、全然いけると思う。おと、代表の話から逸れてしまった。

長谷部が良かった。DFも良かったし、左右に球を散らし、達也の飛び出しにあわせスペースも狙う。という感じでゲームを組み立ててた。惜しむらくはドリブルが少なかったこと。田中ハユマは後半ばてたけど、Jリーグよりずっと良い動きをしていた。アレックスがいきいきしていたのは、きっと彼に「DFしろよ」とか「俺差し置いて上がるなよ」とか文句を言う選手が周囲からいなくなったからだと思う。「レッズの人多いと正直安心する」と言ってるし、案外内弁慶な性格なのかも。これで相馬も代表いれれば、目の色変わって完璧だね。闘莉王は代表初戦のくせに風格すら漂う絶妙のポジショニング。心配なのは後頭部が段々さびしげに見えてきてることくらいになってきた。DFはほんと、安心して観れたな。啓太も相変わらず素晴らしいし、まさしくレッズ戦をみてるみたいだった。後半になると前線とDFの間のスペースがぽっかり空くことも含め。あの様をみて「あーうちのペースだ」安心するなんてね。本来はよくないんだけど。

僕は兼ねてより、浦和レッズは、ジーコが放棄した日本の若手育成の役割を担おうとしていると指摘していたのだけど、まさしく今日の試合に関しては、結果的にその通りになった。リーグの中で、若手主体のハイレベルな環境を作り上げることで、オシムのサッカーにも適合できる人材を大量輩出できるようになった。円熟ぎみな選手に手をだしてばっかのチェルシーやレアルとはそこが全く違う。下手したら、ギド-オシムというラインは、反町-オシムというライン以上に、重要なものになるかもしれない。そんなことを思った。まぁまだわからないけど。ジーコだって当初は、仲良しこよしの鹿島勢とか、一時期は飛ぶ鳥を落とす勢いだった磐田でメンバー固めてた訳だし。

最後に。ほら、ジーコもひでも勇退したじゃん。あなたも勇退されたらいかがですか、解説のM木さん。ほら、セルジオとか、堀池とかさ、もっと考えつつ走って的確なパスを実況に出せる人いるじゃんテレ朝にはさ。走ればいいってもんじゃないんだってば。考えられなきゃダメなんだって、自分で言ってたじゃんかさ。