焼けた胡桃と、吹き飛んだサタデーナイトフィーヴァー。そのに。


http://www.geocities.jp/tsubusu00/pakuri.html

そいやミカン君糾弾サイトが新しくなってた。一番下の「詰め合わせ」のMP3は実によくできてる。お勉強になりました。逆に考えると、ここまで見事なコラージュを実践したミカン君達をすげ、て思うな。特に『花』の旋律の組み合わせなんて絶妙じゃない?てコレはプロデューサーのシライシ紗トリのクレジットなのか。


そう、シライシ紗トリ。ひょっとして、彼が賛否両論溢れるミカンサウンドの核でありブレーンなんじゃないかなーとちょっと睨み中。プロフィールはこんな感じ。http://www.ismusic.ne.jp/himi/shSiraisiSa1.htm。……Paradise Lostのひとだったのか。「フェンス」好きだった。

シライシという音楽屋については、元々、藤木直人の好きな友人がカラオケで歌ってるの聴いて、実際けっこ良いメロの曲だったりして、画面のクレジット見たら「作曲:シライシ紗トリ」て書いてあったから、どんなひとか気にはしてたのよな。したら、タワレコで覗いた『MusiQ』の背表紙、もとい裏表紙に「Produced by シライシ紗トリ」てでかでか書いてあって、え、て思ったモノだ。実際、プロフィールを見ると、ジャニーズから活動自粛してない方の安倍さんまで、幅広くやってるらしい。


で、今日、ミカンと一緒に借りてきたのよ。藤木直人。何故かと言うとシライシの音を聴きたかった、てのもあるけど、この『夏歌ウ者ハ冬泣ク』て盤で、藤木がL⇔Rの『アイネ・クライネ・ナハト・ミュージック』カヴァーしてるのよ。で、黒沢健一が1曲新曲(『グッド・オールド・サマー・デイズ』。いかにも健一な題名だなぁ。因みに詩はシライシと健一の共作。)を提供して、コーラスアレンジ+コーラス参加してる。健一提供曲はなかなかの佳曲だった。で、『アイネクライネ』は、正直、カヴァーするにはつらくないか、と思ってたのだけど。けど。

アレンジ聴いて驚いた。音の切り方重ね方、間合いの取り方、展開、何より質感、ミカンのバックトラックそっくりだ。シライシ節、とでも言うのだろうか。他の曲もそうだけど、すっかり自分の音にしてしまってる。これはこれで大したモノだと思う。だって、普通あの良い意味で滅茶苦茶な『アイネクライネ』をリアレンジしてくれ、なんて言われたらまともに向き合うの嫌がって、原曲に媚びたアレンジになるか、全く的外れたアレンジにしてしまうかどちらかだと思うけど、藤木の『アイネクライネ』はそのどちらでもない。それなりに料理できてるのだわ。

本当の作者は誰か、諸説あるけど、ミリオンヒットを記録した『花』の作詞作曲クレジットはオフィシャルにはシライシ紗トリとなっているらしい。ミカンミカンとひとは糾弾するが、糾弾人よ、このひとは糾弾されなくて良いのか?実際、出世作『花』における「コブクロミスチルCocco」という素晴らしいメロディコラージュ(本心から凄い職人技と思って書いてます。)を作り出したのは彼らしいし、他の曲でもアレンジ面の貢献度は計り知れないんでなかろうか。でないと、普通、表舞台にでてる訳でもないプロデューサ名をアルバムのジャケット裏にいちいち大きく表示しないよなーとか思うのだけど。いかがなものか。


けど、そのプロデューサー経由で、黒沢健一オレンジレンジが繋がる、てのも、なんか不思議な気分よね。お互い、90年代が生み出した所産、と言うと、或いは共通項もあるのかもな。