See how the world does round Then you'll refer to yourself......

続、パクリ話*1。いや、長文な割に小ネタなんだけどさ。

今日、実家の近所の新古書店でCDやマンガを動物的に漁ってたんですわ。学生が割に多いせいか、品揃えが悪くないので、たまにチェックしてるのだけど、ここんとこ実家帰る機会逸してて余りチェックできてなかった訳ですわ。したら、あるわあるわ掘りだしモノ。流石、沼津のスーパーカーの話でちょこっと触れたけど、地方都市のバイパス沿い等の新古書店は時に東京近郊駅前では有り得ない値付けをしてくる。スパカ買い占めて今のうちに転売しようかと思ってしまったよ。まぁそんな余談はさておき、様々な出物に出くわして財布の中身なまじあったモノだから、調子に乗って買いに買ったさ総額14000円……動物的消費者と呼びたくば呼んで下さい……。なんか、すっかり世紀末の産物ですな。

それはそれとして、ですわ。まぁ上記の通りいささか大人気無く大人買いするCD1通り手元に確保して、マンガ漁ってたら、何か店内のスピーカーから、ジャジャ、ジャジャ、ジャジャ、ジャジャ、ジャジャ(ピコピコピコピコ)、ジャジャ(ピコピコピコピコ)、ジャジャ(ピコピコピコピコ)、ジャジャ(ピコピコピコピコ)て、聞き覚えあるパタンのイントロが聞こえてきたんですよ。直感的に、こう活字にしても気付くじゃないですか。あー、くるりのワンゲルじゃん、て。いや、気付かないひとは気付かないと思うけど。活字だし。

けど明らかにコレは「ワンダーフォーゲル」ではないなーて、数百回以上はワンゲル聴いてるリスナーとしては当たり前に気付く訳ですよ。コードの移りとかもほぼ一緒なんだけど、ピコピコSEの入るタイミングまるで一緒なんだけど、つか活字にしたらまるで一緒なんだけど、オトの質感からして明らかに違うんですよ。あーなんか若いバンドのオトだなぁ。さては何処かの新人さんかなー。きっとくるりのこと好きで、ちょっと若気の至りでやってみたんだろなー。とか微笑ましく聴いてたら。……このギターの質感と、ヴォーカルと、何よりピコピコてSEの音の感じ、何処かで聴いたことない? という気になってきて、Bメロ辺りから、これはもしや、てだんだん気付き始めて、そのイヤな予感みたいなモノはモノの見事の聞き覚えある無邪気なサビへと繋がってゆくんだ……


「……繋がっているんだ/僕らはいつも以心電信」


……。……。

個人的には、Dr.マリオがどうこうとか、ミスチルがどうこうとかより、ぐっと衝撃で御座いましたよ、オレンジレンジさん。

因みにこのミカン君たちは、このイントロが実は、くるり岸田繁によるお遊びだってことは存じ上げていらっしゃるんだろうか?中村一義というひとの「1、2、3」て曲、勉強熱心だからきっとご存知とは思いますが。大学の後輩から聞いたハナシで、情報のウラはとれてないけど、彼によれば岸田繁中村一義のラジオゲストで呼ばれたとき、新曲「ワンダーフォーゲル」紹介して、そのイントロ聴いたとき、中村クンと岸田はふたりで爆笑だかにやりと苦笑だかしたらしいぞ。こらこら、と。なんだか想像するに微笑ましい光景ではないか。

そんなふたりの盟友の友情の証だ。そのイントロは。それを、……あ、いや、コレ以上は何も言うまい。言えまい。先日書いたことと矛盾したこと書いてしまいそうだから。あー……。


「繋がっているんだ、繋がっているんだ、繋がっているんだ(エコー)……」


それ関連で、というか、実家にあるスヌーザーのバックナンバーを引っ張り出してぱらぱら眺めて見た。買うだけかってロクに見てなかったんだけど、今見ると、買っておいて良かったと激しく思う号。なんとなく見出し買いしたんだよな。その見出しはこうだ。

「日本のロック」は本当に生まれたのか? 特集:「98年の世代」以前、以後〜くるりナンバーガールスーパーカー中村一義〜キャリア最大の分岐点を迎えた同世代4アーティスト新作*2が図らずも描き出した「90年代ロックの真実」

SNOOZER」2002年4月号 岸田繁くるり)表紙

……やっぱ、この辺りの話は、世代論とは切っても切れないのだろうか、とか思わなくもない。特に、やっぱ、「90年代後半」という時代なんだよなキーワードは。記事をだらだら読んで、タナソー辺りの妄想半分な鼎談を眺めてたらそんな気がして来た。妄想半分ではあるにせよ、この辺りの音楽屋たちが、一種の分岐点に立ち、シーンを牽引していったのも事実だと思う。そして、それが「公然のパクリ」というべきものに支えられていたという事実も。

そして、うち1組は既になく(また、その次につくった1組もほぼ壊滅の危機らしいが。)、1組はなくなろうとしてる。そしてうち1人はバンドの身体性に走り、1つはメンバー入れ替わり立ち代りな、バンマスとベーシストの絆のみで辛うじて結び付いてバンドとしてのアイデンティティを保っているような状況にある。


まぁ、なんつか、その辺り総括するには丁度良い時期なのかもしれない、とは思う。無邪気な声を聴きつつコドモなオトナ買いをしながら、そう思った。余談だけど、オトナ買いてホントのオトナはしないモノだと思うさね。しかしまぁ、くるりDr.マリオミスチルYMOに、ときたか。やるね、ミカン君。大したサンプリング的技術だ。なんか、ちょっとくらくらしてきた。歴史とか時代とか文脈とか、一切ガッサイ何かを通り越して遠く離れてる気がするけど、距離なんて関係ないんだね。繋がっているんだね。せいので叫ぼう。あいの、めーっせーいじー……。


*1:http://homepage3.nifty.com/candydrop/hobby.htmlから来られた方は、http://d.hatena.ne.jp/assa/20050201もご参照下さいませ。宜しく御願い致します。2月1日追記。

*2:キャノンボール』『HIGHVISION』『The World is mine』『NAM-HEAVYMETALLIC』のこと