ハナの屋敷。

花とアリス』-岩井俊二監督。http://hana-alice.com/

少女マンガなタイトルだなぁと思ったら実際中身もまるで少女マンガなプロットで笑った。簡単にしかもざくっと乱暴に解釈して言うと、存在しない時間/嘘の時間に思いを馳せるふたりの少女が、ひとりの少年を巡り実際の時間において成長を果たしてくて感じのラブコメ物語。それを彩るモノとして岩井俊二の撮りたい画を満載しました、とかそんな。

途中はやれやれ、一体これどうやって収拾つける気さ、と思ったものだけど、最終的にはふたりの少女の成長を実に美しい過剰な画で撮りきっていたりして、その点満足度は高い。つか画で無理矢理説明しちゃった感じか。そゆ点では正しく映像作品、という気はする。ふたりの少女をイワイズムでざくり切り取って並べてみた、よくも悪くも「少女はこやって成長すべきだ」というカントクの美学に溢れた1本。そゆ点では四月物語に近いのかな。僕は割と好きです。