省みる気持ちには未だ早すぎる。

『HOT CHEMISTRY』-Chemistry、購入。

……迷いに迷ってタワレコうろうろした挙句買って来てしまいました……やはりな、とか言わないで……「完全生産限定盤」なんてジャケに書いてなかったら買わずに済ませてたさ。レンタルで済ませて、中古に落ちるの待ったさ。けど限定じゃん限定。売り切れたら「J-POPの第一線で活躍するヴォーカリストユニットが(つか堂珍がピンで)Spiral Lifeの(つか石田小吉ソロの)曲をカヴァーする。」なんてこのメイクミラクルなシチュエーションへのエビデンスを逃してしまうんだぜ?歴史の生き証人に私はなりたい。例え、堂珍がスパイラルのアルバムは『Flourish』しか持ってないと某雑誌のインタビュで暴露しても、つか他の曲のことよくは分からないと発言し、てことは、「GARDEN」や「Cheeky」や「NERO」や「へへへーぃ(へへへーぃ)」や「じゃーじゃじゃじゃじゃじゃーじゃーじゃじゃじゃー(神踊りのイントロ)」の素晴らしさを理解ってもらえてなかったとしても、つかつかその雑誌のインタビューでスパイラル党なライターさんが「正直驚いたんだけど。僕の好きな<バンド>だから。」て聴いて「あぁ、いい<曲>ですよね。」とクールな顔(イメージ映像)で評価する単位を<バンド>から<曲>へとさりげなく変えて斬り返してたとしても、「アコギと弦と声さえあれば良い」というコンセプトでほぼデモテープ+弦のダビングで作られた、石田ロマンチシズムの粋を吸い尽くした名曲をカヴァーしてくれたという事実には代わりはない。この曲を布団被ってずっと歌ってたという堂珍、やっぱり万歳。つか、白状する。僕も布団被ってこの曲歌ったことあるさ。しかも堂珍が高校時代にやってたことを就職してからやってたさ。嗚呼、変なとこで唄い手シンパシー。顔と声のクオリティは全然違うてのに。

まぁ前置き長いのは何時ものこととして、今のとこ「STEP TO FAR」(作詩作曲石田小吉)を6回くらいリピートしたくらいしか聴いていないのだけども、や、某雑誌のインタビュで「自分のために歌った。」てことばまんまだけど、ほんと思い入れまんま歌ってるね。歌いたいオーラを発散させて、麗しきジャイアニズムで以って歌いきってる。冷静で繊細な石田ヴォーカルの原曲に対し、とにかく情熱迸ってる。そして、こう歌いたくなる気持ちはとてもわかる。僕もカラオケでこの曲歌うと、大体、こんな感じになる。声のクオリティが断然違うけど。

けどねぇ。買っておいて評書いておいてJ-POPのトップクラスで活躍しているヴォーカルユニットにケチをつけてしまうように聞こえてしまうようでアレなんだけど、違和感あるんよ。特にサウンドメイキング。リアレンジされて音は確かに厚くなってるんだけど、こいうキレイな和音進行を軸に構成された曲はねっとりしたアレンジではなくて、乾いたアレンジの方がむしろ映える。弦が和音構成的というよりかは装飾的でうねうね動きすぎだし、リズムの入れ方も、原曲のアコギのリズムの的確なリズムの取り方と対照的に、さっくりしてない。BPM落としてるせいか、余計にその辺りが木になる。全体的に、単音を四分音符でたたたんて置いてる感じが軸の曲だからそれに合わせてリズム造ってそのリズムに歌を素直に乗せれば気持ちよく聴けると思うのだけども。ねっとり演ると、メロディがただの単音での四分音符の連続だから、逆に聴き手からするとつまんなく聴こえるんよ……て、この辺りのニュアンスは、歌か楽器やってるひとでないと幾ら書いても伝わらないと思うのだけど、理屈抜きにして分かりやすく言うと……くどく聴こえる。てとこ?……単刀直入過ぎだな……。例えば助詞とかフレーズの終わりに注意して聴いてみて欲しいんですが……なんか収まってない感、感じませんか?

だがしかしけれども、何度も言うけど堂珍に罪は無い。だってこの曲は唄い手をそうさせちゃう曲なのだ。曲のことばのフレーズや和音感が美しければ歌いきりたいと思ってしまうのは唄い手の性だ。この本能を、リビドーを、アガペーを、誰が咎めることができようか?もっと言うとこんなロマンチックな曲つくちゃったけど割りかし淡々と歌って、聴かせてしまった石田小吉を再評価したくなってしまう。たぶん一発録音に近いデモ録りだからできたことだろうけど。何度も録り直したら、石田ももっとねっとり歌って崩れた気がする。もともとねっとりヴォーカリストだし。

……まぁ冷静に考えて、当時の石田と堂珍、どちらが1ねっとり系ヴォーカリストとして巧いかと言ってみれば明らかに……ところで、『Truth』て、ラストの転調後の英語詞部分、どう聴いてもヴォーカルのピッチ揺れてるんよね。いや、その揺らぎすら、大好きなんだけどね。むしろその揺らぎにフラジリティを感じてロマンチックが止まらない……つか、SCUDELIA ELECTROデビューシングル……つか、かいさ……げへ、げへ……。

話が飛びまくりだけど、そう、石田って長音の作曲者でありヴォーカリストなんだよなーとか最近聴きながら考えてたことも書きたくなるんだけどそれはさておき。ケミストリーだケミストリー。いやね、激しくアイを感じる。アイは必ず最後に勝つのだ。だからこうして布団被って歌ってた歌がいちまいのCDに結実したという事実を素直に讃えたいと思う。それはアイが為した業なのだ。けど試しに堂珍に、水虎や、Missを聴かせたら、歌いたくて疼きだすような気がするんだよな。え?僕と一緒にするな、て?SCUDELIA再評価は未だ早すぎるだろう?て?そら僕もそう思うさ。けど、かいs……


もうタワレコで買ったシングルについてはまた更につらつらと書きたいことあるので後ほど。『JOY』-YUKI。試聴全曲通して聴いてみたら、洒落にならないくらいの名曲だった。それでいてカップリングのリミックスをずーっと聴いたら、来週発売だってのにアルバム待ちする気が吹き飛んでうっかり買ってしまった。お陰で脳内ダンスホール状態。すっかり打ち込み餓えしてたんだよー。身体がTRなドラム音色を欲してたのだ。嗚呼、なんかSEがぴこぴこしてる、SEは、SCU……