セ界の中心を追放されなお「たかが選手が」とつぶやくケモノ。

はてなではスポーツについては書くまい、と思ってたんだけども……まぁいいや。書きたいときは書こう。

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20040917ig90.htm

こういう愚にもつかない社説を見付けた。(id:yskszk:20040918#p2 経由)。讀賣新聞の社説。言いたいことはid:yskszkさんが仰言ってくれているのでここでは触れないとして。がぅ。

で、なんとなく各紙の動向を知りたくなって、新聞サイト(特に球団を持っているとこ)をちらほらあたってみるテスト。

http://www.yomiuri.co.jp/hochi/baseball/sep/o20040918_10.htm

やっぱりyomiuri.co.jpなスポーツ報知はこんな感じ。客観報道を演じつつ、「ファン不在のスト」という文言をさりげなく挿入し煽っているのが興味不快、もとい深い。ファン不在な態度を示してるのは経営層かストを決行した選手会かだなんて、ちょっと考える頭を持つ野球ファンなら誰にでも理解ることである。まして高学歴高収入に違いない新聞社様の記者様がそのような誤認(以下どう考えても卑屈なので略)

http://chuspo.chunichi.co.jp/00/baseball/20040918/spon____baseball000.shtml
http://chuspo.chunichi.co.jp/00/baseball/20040919/spon____baseball000.shtml

首位を走る球団、中日ドラゴンズを持つ中日スポーツ。比較的記事は客観的である。今日の記事は特に特徴的で「ファンのためにできることを」という姿勢を必死にアピールしている。

http://www.chunichi.co.jp/00/sha/20040911/col_____sha_____001.shtml

中日新聞の社説。先週のスト回避時の社説だけど、ここでも「経営者側を動かしたのは、ストライキの圧力以上に、二リーグ制存続を支持する多くの野球ファンの力であることを選手会も忘れるべきではないだろう。」とファンに配慮した文面を載せている。その上で「改革の芽」がでたことを評価している。尤も、これはセ5球団が2リーグ存続に向け結束したという政治的な含みもあってのことだろうけど。どうにもこうにもリップサービスも含んで、「ファンサービス」に長けたメディアのようである。

http://www.mainichi-msn.co.jp/column/shasetsu/news/20040918k0000m070152000c.html

やはりセ5球団結束のひとつである横浜ベイスターズ保有するのはTBS、てことで毎日新聞はどう書いているのでしょう。と見たところ、見出しからして「プロ野球スト突入 責任はNPBの怠慢にある」とバッサリ。「若い潜在プロ野球ファン」に注視することで、若者にも理解りやすい解決策をNPB選手会は示すべき、との論調。やっぱり球団を持つメディア、「ファン」視点を強調している。新規に球団経営に参加した立場からくる特色か一種の気楽さか、改革色歓迎ムード。つかこうも聞こえる「横浜にあふれる若者達の中の潜在的ファンが横浜スタジアムに来たくなるような改革を!」。

http://www.sankei.co.jp/news/040918/morning/editoria.htm

ヤクルトスワローズの株を持つフジサンケイグループ、右へ右へと「正論」を安価に放ち続ける産経新聞の社説。意外にも、と言っては失礼かもしれないが、経営者批判の主張である。フジテレビと仲の良い、元フジアナをお嫁さんにもらったヤクルト所属の古田選手会長に配慮しているのか、やはりセ5球団結束との絡みもあるか。尤も、ファン視点というよりかは経済的視点が強く、新規参入による改革風を吹かせたい、という雰囲気が目立つのは(一応)経済紙ゆえなのか。規制緩和→新規参入→経済活性……発想が小泉的だなぁ、と思うのは考えすぎ?それに最後の一行でチクリと「選手の側も、新球団発足となれば、球界改革という大義のもと、自己中心的な考えを捨て協力すべきことは言うまでもない。」なんてひとことがあるのもなんだか余計だなぁ、という感じもする。今の選手会が自分の時間削ってやっていることが自己中心的か、ての。これじゃ社長からリストラするから社員は痛みに耐えて協力せよ、て労組が言われてる何処かの会社みたいだ(て、何処?)。

http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20040918MS3M1800N18092004.html

因みに球団を持たない経済紙、日経の社説はなかなか巧くできてる。流石利害関係少ないと違うのね。やはり新規参入→球界活性化という図式の論調だけども、頭の固い経営層へ理屈でもって警鐘を鳴らしてる。まぁ選手への同情論調がないのはファンとしては寂しい気もするけども。その辺は大丈夫、朝日さんが補ってくれます。

http://www.asahi.com/paper/editorial20040918.html

朝日新聞。視点が明白に完全に選手会視点である。まるで選手の視点から見たドキュメンタリー記事だ。選手会は譲歩した。だが経営者層は首を縦に振らなかった。コミッショナーは自分の無能さを棚に上げ、責任放棄して辞任した。いや分かりやすい。だって、そもそも讀賣の社説とまるで対極だし。あっはっは。


そんなこんな。更に系列のスポーツ新聞を……とかやろうとしたけど肩痛くなったのでやめとく。ひとついえるのは、この一連の動きが、ほぼ決まりつつあるペナントレースなんかよりずっと面白い、という事実だ。本当にこんなこと言わせないようになんとかしてくれよ。そんなこんなしてる間に、昨日テレビで見た浦和レッズアルビレックス新潟の試合は実数で50,000人観客呼んでるんだぜ?(いや、レッズサポからすれば面白い愉快な試合だった。審判の不可解なPK判定と山瀬の怪我を除けば。)


(以下追記)

……て書いた矢先、これだ。

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20040918ig90.htm

そろそろさ、Y新聞不買運動起こしても良い頃じゃないか?